写真仲間の話を聞いて、桜と菜の花のコントラストが美しい松田山を以前から一度訪ねてみたいと思っていました。テレビのニュースで見ごろになっていることを知り、天気予報で天気を確かめてから出かけました。小田急線の新松田駅から山の方へ上がっていき、30分ほどで桜咲く西平畑公園に着きました。天気も良い日曜日ということで、花見客でなかなかの人出でした。桜を愛でた後、松田山山頂に登り、尺里峠(ひさりとうげ)を経てJR御殿場線の山北駅へ下山し、駅前の「さくらの湯」で汗を流してから帰宅しました。
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【西平畑公園の河津桜】
新松田駅前から、西平畑公園が望めます。中央の山肌にピンク色の雲のように見える辺りが目指す公園です。
公園から望む遠くの山は箱根の山々です。富士山は雲の中でした。
ここの斜面には菜の花も植わっていて、コントラストがきれいで、売りになっています。
【そのほかの花】
アセビ(馬酔木) ツツジ科
山頂近くで複数本のアセビの木を見つけましたが、そのうちの一本だけきれいな白い花を咲かせていていました。この個体は早く目覚めてしまったようです。花の少ない時には大歓迎です。
アセビの名前の由来ですが、枝葉に有毒成分を含んでいるので、馬が食べると酔ったように足がなえることから「足癈(あしじひ)」と呼ばれたのが「あしび」、「あせび」と変化したと言われています。
ハハコグサ(母子草) キク科 別名:ゴギョウ(御形)
下山道の脇で見つけました。黄色がちょっと濃い目で目に留まりやすかったのです。春の七草のひとつです。ナズナも見つけたのですが、写真が上手く撮れず紹介できなかったのが残念です。
カンヒザクラ(寒緋桜) バラ科
河津桜のような華やかさはありませんが、それでも林道脇で目を引きました。以前、津久井城山で出会ったものはもっとピンクが濃かったように思いました。
松田山の桜と菜の花は、なかなかのものでした。
このあと、2月28日に秩父の節分草園を訪ねたので、次回は白い妖精の姿をご紹介します。
早春花が咲き始めると共に、秋の花の新芽も次々に顔をのぞかせてくれる季節になってきました。
フクジュソウ
フクジュソウ「福寿海」です。花が葉より先にでてきます。
キクザキイチゲ
鉢植えのキクザキイチゲはまだやっと芽吹いたばかりですが、地植えは一足先に満開です。
白のキクザキイチゲより、このブルーのは華やかです。イタリアの青の洞窟でであったブルー
です。
ユキワリイチゲ
陽がたっぷり当たった午後2時ころになるとこのように花が全開し、とても美しいです。
ユキワリソウ
新潟の花工房「ほんま」から購入した二段咲きです。雄蕊が花弁化しています。
千重咲きの品種です。雄蕊、雌蕊ともに花弁化したものです。
原種スイセン
サンインシロカネソウ
フキノトウ
キク科の蕗の薹の雌花です。雌雄異株で雄花はもっと黄色くなります。
むさしの山草会へのお誘い
私が所属する「むさしの山草会」は野山に咲く可愛らしい山野草を育てながら、その野趣に富んだ風情を 仲間と一緒に楽しみ、人生を豊かにしようと思っている愛好家の集まりです。
一緒にお仲間になりませんか?
メールでのお問合わせは shigeopar36@gmail.com
或いはCメールで☎080-5469-8195の西田までお問合せください。
今度の月例会は、3月16日(土)です。
月例会会場は目黒線、多摩川線、東横線の多摩川駅改札を出たすぐ左側の せせらぎ会館2F集会室で9時10分からです。ぜひ 覗きにおいでください
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by noyamano-hanatach
| 2024-03-07 10:25
| シゲさんの山野草
今年も秩父長瀞宝登山のロウバイが見ごろになったとの情報を得て訪ねました。秩父鉄道野上駅から長瀞アルプスを宝登山(ほとさん497m)まで歩きました。3日前の5日に降った雪がしっかり残っていました。ちょっと雲がありましたが、暖かい日差しを浴びながら、用意したチェーンスパイクを効かせて雪道を快適に歩きました。ロウバイ、ウメ、マンサク、フクジュソウ以外の花には出会えませんでしたが楽しいハイキングになりました。
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【宝登山山頂からの風景】
山頂からはロウバイ越しに100名山の両神山が望めます。
同じく山頂から秩父の山並みが望めます。
【山頂のロウバイ】
ロウバイ(蠟梅) ロウバイ科
ロウバイは梅ではありません。ロウバイ科の落葉低木です。その名前は、花がロウ細工のように美しいという説、花弁の色が蜜蝋に似ているからという説、臘月(旧暦12月の別名)に咲く花が梅に似ているからという説など諸説あるそうです。ロウ細工のように美しいが一番納得しやすいです。
山頂では西ロウバイ園(写真上)、東ロウバイ園(写真下)、四季の丘と3か所に分かれています。
【ロウバイの種類】
ここには、3種類のロウバイがあります。
基本原種で、花芯部は紅紫色でやや小型のワロウバイ(和蠟梅)、香りが良く花芯部も黄色。花びらの形は剣弁(先がとがった形)が特徴のソシン(素心)、ソシンから選抜された品種で、花は濃色の大輪、花びらの形は、丸弁が特徴のマンゲツ(満月)の3種と説明されていますが、ソシンとマンゲツははっきり見分けられませんでした。
下の3枚の写真は、上がワロウバイ、中がマンゲツだと思います。下はロウバイの実です。蓑虫のように見えます。
それ以外の花
フクジュソウ(福寿草) キンポウゲ科
四季の丘の下部で、大半がまだ雪の下のようでしたが、溶けたところで顔を出していました。愛らしいです。
マンサク(満作) マンサク科
数は少ないですが、四季の丘で出会いました。しっかりと花を付けて、春に先駆けて力強さを誇示しているように感じました。
おまけの写真です。縦走路ですが、結構雪が残っているのがわかっていただけるでしょう。
宝登山のロウバイは主に南面にあるので、雪はだいぶ融けていました。
山野草は少ないですが、花を求めて歩き、楽しんでいます。
次回は相模原市の松田山に河津桜を訪ねたので、紹介します。
此処は元は中世の豪族の館だったとされ、江戸時代は高松藩松平家の下屋敷など通常一般の人びとが中にはいれなかったために稀にみる自然が残されてきて、1949年に全域が天然記念物に指定され今日に至っている。
2月の半ば、3つの早春花を見に訪れました。
写真は園内の水生植物園です。この季節、まだ冬景色です。水鳥の撮影をしに数名のマニアが訪れていました。
水生植物園の奥に武蔵野植物園という一画があり、そこで早春花をみることができます。
セツブンソウです。ことしも、健気に咲いていました。
東京都区内では本当に節分に合わせて開花します。キンポウゲ科のスプリングエフェメラルです。5月にはもう跡形もなく、来年までお眠りです。
ユキワリイチゲです
11月の終わりには発芽し、2月中旬から咲き出します。ピンク花もあるのですが、此処では青花だけです。でも私はこの青花が美しいと思います。
フクジュソウです。
野生種なのか園芸種なのかわかりません。まず、花が咲いてそれから葉が成長していきます。光沢のある花びらが綺麗です。残念ながら曇っていたせいで開花状態の写真はとれませんでした。
むさしの山草会へのお誘い
私が所属する「むさしの山草会」は野山に咲く可愛らしい山野草を育てながら、その野趣に富んだ風情を 仲間と一緒に楽しみ、人生を豊かにしようと思っている愛好家の集まりです。
一緒にお仲間になりませんか?
メールでのお問合わせは shigeopar36@gmail.com
或いはCメールで☎080-5469-8195の西田までお問合せください。
今度の月例会は、2月24日(土)です。今週ですね。
月例会会場は目黒線、多摩川線、東横線の多摩川駅改札を出たすぐ左側の せせらぎ会館2F集会室で9時10分からです。ぜひ 覗きにおいでください
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by noyamano-hanatach
| 2024-02-22 13:10
| シゲさんの山野草
房総半島の先に聳える烏場山(からすばやま)は266mと低山ではありますが、ほぼ海抜ゼロから出発して、思いのほか登りごたえのある、太平洋を眺めながら登れる馬鹿にできない山です。登山家の宮崎元郎さんが新日本百名山の一つに千葉県から選んだ名山でもあります。暖かな一日、和田浦駅から出発して登りは花嫁コース、下りは花婿コースと呼ばれる周回コースを歩きました。期待した菜の花はわずかしか見られませんでしたが、麓の抱湖園(ほうこえん)の満開のカンザクラに満足しました。
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【烏場山山頂からの風景】
山頂から北西に富士山がくっきりとそびえていました。反対側には太平洋の青海原が眺められました。なかなかの景色です。
ジシバリ(地縛り) キク科
道路わきにポツポツと咲いていました。これは走りでしょうか、地面を覆うように咲くのはこれからですね
ホトケノザ(仏の座) シソ科
畑の隅で陽の光を受けていました。オオイヌノフグリなどと共に春に最初に出会う花です。
因みに、春の七草のホトケノザはこれではありません。タビラコ(田平子)といってジシバリのような黄色い花を咲かせ、葉が仏の円座に似ていて、仏の座とも呼ばれているものです。
フユイチゴ(冬苺) バラ科
登山道脇によく見られましたが、実の付き方は貧相でした。2月1日に高尾山の日影沢林道を通りましたが、以前よく見られたフユイチゴがほとんど見られず残念でした。消えてしまったのでしょうか。
シロミノコムラサキ(白実の小紫) クマツヅラ科
見事に実がたくさん付いていました。ムラサキシキブの仲間です。ムラサキシキブは実が紫色で、花も薄紫色ですが、こちらは花も実も白色です。
ガンチョウザクラ(元朝桜) バラ科
昭和の初め、安房で初めて花作りに成功した間宮七郎平が植えた桜です。烏場山の麓の和田町は、全国的にも有名な花の産地です。間宮七郎平が残した抱湖園に50本ほどの木があり、旧暦の元日のころに咲くことから、元朝桜と呼ばれている寒桜です。この時はほぼ満開でした。
ナノハナ(菜の花) アブラナ科
菜の花は千葉県の県花です。以前来たときには多く見られた菜の花畑も少なくなったように感じます。2018年に南房総を襲った台風で、菜の花畑から花卉栽培に転換して作られたビニールハウスなどが被害に遭って、その残骸が痛々しかったです。
キンセンカ(金盞花) キク科
南房総の花といえば、ストック、カーネーション、ポピーなどと並んで代表的なのがこのキンセンカです。和田浦より西の高塚山がある千倉ではもっと多く栽培されているようです。
ニホンスイセン(日本水仙) ヒガンバナ科
抱湖園から和田浦駅に向かう道の途中の空地に咲いていました。ニホンスイセンだと思いますが、中心部分のカップ状の花びらが白っぽくてちょっと変わっていたので、カメラに収めました。
烏場山には、過去2回訪ねていますが、抱湖園の存在を知って立ち寄ったのは初めてです。
千葉に住むものとして、間宮七郎平のことを知ったのは良かったと思います。
また、和田浦は17世紀から今も続くクジラ漁で知られています。鯨料理を食べられる食堂や民宿がありますが、立ち寄ってみたいと思いながら、電車の時間に追われて今回もパスでした。
2月8日に雪の宝登山にロウバイを訪ねたので、次回報告します。